「あなたのお子さんを、人と社会の役に立つ発明者に育ててみませんか?」
「あなたのお子さんを、みんなに感謝され、リスペクトされる存在に育ててみませんか?」
発明者には、不便なことや困ったこと、問題点などに気づく力が備わっています。 同時に、発見した問題を解決する能力を備えています。 そして、「人の役に立ちたいというマインド」を持っています。
あなたのお子さんがそんな人物に育ったなら、素晴らしいと思いませんか?
人間は、これまでに数え切れないほどの発明をすることによって技術を進歩させ、生活スタイルを変化させてきました。私たちの歴史は、そのまま発明の歴史であると言うことができるのではないでしょうか。私たちが現在、数々の発明に多大なる恩恵を受けて生活していることからも分かるように、発明者は本来、感謝されるべき存在なのです。 実際に、アメリカでは発明者は感謝され、リスペクト(尊敬)される存在です。
一方、今の日本は残念ながら、先のネガティブなイメージに代表されるように、どんなに素晴らしい発明者であっても「みんなに感謝され、そしてリスペクトされる存在」になることは難しい状況です。だから、優秀な日本の発明者はアメリカに流出してしまうし、一方では発明者になりたいという子どもたちがなかなか増えてこないのです。
(中略)
現在、日本は「知財立国」を目指すため知的財産国家戦略を推進していますが、「発明者が“みんなに感謝され、そしてリスペクトされる存在”になることが難しい」という日本のこの風土を変えない限り、知的財産を生み出す土台となる発明者になりたい人が減り続け、「知財衰退国」になってしまうのではないかと私は危惧しています。
(中略)
「みんなに感謝され、リスペクトされる発明者」となることができる日本を、次の時代を担う子どもたちにプレゼントしてあげたい――
そして、「みんなに感謝され、リスペクトされる発明家」を目指す子どもがたくさん増えてほしい――
こうした思いが、この本を世に送りだすモチベーションの一つでした。
(「はじめに」より)
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