GAPを抜いて売上世界No.1に飛躍したインディテックス社……
成功の裏側には「官能」を通じて顧客、社員、投資家の心を
とらえて離さない独自の戦略があった──
じつは、ぼくはいまだに彼女(セクシー・カンパニー)のことが忘れられない。
彼女にまつわる良き想い出は残り香となってぼくを包み、
同じほど多くあったつらい思い出もいまとなっては薄雲に覆われ、もうぼくを傷つけることはない。
残っているのは楽しかった思い出と彼女から学んだことだけだ。
誤解がないように言っておきたいのだけれど、
「彼女」とはぼくが働いていた「会社」のことだ。
会社とそこで働く人々との関係は、ある意味、熱烈な恋愛関係に似ている。
魅力溢れる会社は人間関係を豊かにし、そこで出会った人たちに目標を与えてくれる。
それはどんな会社か?
顧客、社員、株主、サプライヤー……何よりも大切なのは「人」だ、という信念に基づいて行動する会社だ。
このような会社は、セクシーさや誘惑といった人間的な長所やテクニックを活用する。
顧客や社員を虜にし、投資家たちがその行動から一瞬たりとも目が離せなくなるような
テクニックだ。そんな企業をセクシー・カンパニーと呼びたい。
これから、その特徴とテクニックについて話していこう。
セクシー・カンパニーは人々の心をつかんで──ときには一生涯にわたり──離さない。
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