ホテル経営者がこっそり教える パート・アルバイト活用法

パート・アルバイトや派遣社員などの非正規従業員が就業者全体の3分の1を占める昨今。よりよい条件を求めて簡単に離職してしまうパート・アルバイトの定着率向上は、不況にあえぐ経営者にとって目下の課題だ。定期的な求人広告の出稿がランニングコストとなってしまっている事業所も多いのが現状だが、逆にパート・アルバイトが定着すれば、それだけで求人広告費は削減され、さらに新人教育などに費やされる金銭的・時間的コストの削減も期待できる。
著者はレジャーホテルの二代目経営者。レジャーホテルとはカップル限定ホテルやブティックホテルなどといわれる、いわゆるラブホテルのこと。ラブホテルの清掃という、一般的にみて意欲的に働きたいと思う職場ではないこともあって、著者自身も求人や新人教育にかかる費用に頭を悩ませていた。
ある時、著者はホテルの売上をどうしたら伸ばせるかとビジネスパーソン向けの研修に参加。人間関係の改善と相手の望みを叶えてあげることが成功を後押しすると気づき、それまでパート・アルバイトを単なる労働力とみなし、頭ごなしのマネジメントをしてきた著者は大きな衝撃を受ける。
以来、パート・アルバイトは自分に代わって現場を守ってくれている存在であると考えをあらため、自分と関わってくれるからには、彼らの人生の質を向上させられる経営者でありたいと願うようになる。その後、パート・アルバイトとの関わりを模索し、最終的にはパート・アルバイト自身が、顧客視点の新サービスを考案、売上を伸ばすまでに成長。
仕事を通じた自己実現をサポートできるように彼らのモチベーションをあげるコミュニケーションのとり方、誰もが同じクオリティの仕事ができるよう作成した特別マニュアルを本書にて公開。明日からあなたの職場でも活用できる一冊。