「親は子どもを自分の思う通りにしたがるが、それは無意味である」
親子関係を見つめ直し、改善し、家族に奇跡の新風を巻き起こす!
親が子どもとうまく接することが出来ない理由は、親と子が選択したまずい行動の結果である。子どもは大きくなって元気がいいので小さい時とは違った行動をとっているだけだ。子どもの挑戦的な行動は、その年齢を考えれば普通である。
不幸なことに、子どもが挑戦的になったときに、何世代にも亘って親が選択してきた子どもの行動を非難し罰を与えるといった行動や、子どもを親の思い通りにしようとする行動も普通である。あなたが今までの通り、子どもに対してしていること、しようとしていることは、過去に効果のないことだった。今でも効果はないし、これから先も効果はない。効果がないことが分かっているのに、同じことを選択している。
これから説明することのほとんどのすべては、あなたが10代の子どもとの関りかたでこれまで正しいと思っていたことと違うものである。違う関りかたをすることで、子どもとの関係が悪化せずに、今少しでも残っている親密さを保つだけでなく、それ以上の親しい関りがもてるようになると思う。あなたは、自分の子どもとそれぞれの心の内側に起こる変化に気づき、さわやかな驚きを経験することになる。
自分の子ども(あるいは、人生の重要な人)と良い関係がもてない人は、不幸という表現がぴったりだということだ。同様に子どもや他の人も不幸と感じている。うまく接したいのに、人間関係はうまくいかない。
選択理論を提唱するようになって、不幸というものの見方を変えた。不幸は、頭の中で起こっている何か神秘めいたものが引き起こしているある種の精神病ではないのである。
本書に登場してくる親や10代の子どもは一人として、頭脳が科学的、身体的におかしいわけではない。親や子ども、あるいは両者が、それぞれの不幸をどのように選びとっているかにかかっている。
不幸はいろいろな違った形で経験される。精神に変調をきたすこともあれば、身体がひどく痛むということもあるかもしれない。これらのことは、あなたと子どもとの関係がうまく行っていないとすれば、なおさらのことあなたに重くのしかかってくるだろうと思われるのである。
あなたはお互いの関係を孤立させてしまう「7つの致命的習慣」を使っていないだろうか。批判する、責める、文句を言う、ガミガミ言う、脅す、罰する、ほうびでつる・・・。まずあなたにとって必要なことは、この7つの致命的習慣を放棄し、より良い関係を確立するための7つの習慣と置き換えることだ。
本書に書かれていることを使って、より効果的な行動を選ぶことを学べば、子どもとの関りで、これまでにあげた苦痛や不快感を味わわなくてすむようになる。
今は居心地の悪さを感じていても、違った対応の仕方を身につければ、より良い気分、幸福感は、射程距離に入っている。
本文【第1章・第2章】より抜粋
昨年12月に『ハッピーティーンエイジャー』と『15人が選んだ幸せの道』を購入しましたが、すばらしかったので『グラッサー博士の選択理論』も読んでみたいです。
富士見市 / 40代 / 女性
長男が春から中学生になり、今までの関わり方を見直す必要を感じました。とても有意義な本で参考になりました。
岡山市 / 40代 / 女性